Japan Journal of Clinical Research in Dysarthria Vol. 8 No. 1 pp 49-54, 2018

運動機能を改善させるために必要な運動生理学─筋力向上の観点から─

大藏倫博

要旨:ディサースリア分野におけるリハビリテーションでは筋力に対する理解を深めておくことが不可欠である. 本稿では,まず骨格筋系に関する運動生理学の観点から,骨格筋のはたらきや階層構造,筋の神経支配,筋線維タイ プによる機能やはたらきの違い,さらには労作性筋肥大と廃用性筋萎縮について概説する.そして,レジスタンスト レーニングにより筋力向上を得るために必要な知識として,トレーニングの原理・原則,安全限界と有効限界,トレ ーニングの種類(動的・静的トレーニング)およびそれらの基本処方と効果,さらには安全面への配慮にも言及する.

キーワード:骨格筋,筋線維,運動単位,レジスタンストレーニング,トレーニングの原理・原則

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