Japan Journal of Clinical Research in Dysarthria Vol. 11 No. 1 pp 23-28, 2021

特集1

予防的摂食嚥下リハビリテーションへの挑戦

総説

在宅で取り組む介護予防 -現状と STとしての関わり-
山田友美
リハビリ訪問看護ステーショントライ

要旨厚生労働省による高齢者の健康対策として,介護予防,ロコモティブシンドロームの予防,低栄養傾向の増 加の抑制,フレイル予防が掲げられている.高齢者の身体的・社会的活動への参加により,死亡率の低下,認知症の リスク低下,要支援・要介護の減少などの報告があり,参加のメリットとして人とのつながりが挙げられる.一方で 参加に消極的になりがちなコミュニケーションに困難を感じる方への支援は不可欠である.加齢の影響だと放置され やすい老人性の発話機能低下や構音障害,難聴,老人性嚥下機能低下などは早期から対応が可能である.高齢者自身 に健康問題として認識してもらい,相談や訓練が可能であることを周知し,ST が積極的に関わっていくことが大切 である.
キーワード在宅,介護予防,フレイル,要支援,参加,コミュニケーション障害

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