Japan Journal of Clinical Research in Dysarthria Vol. 11 No. 1 pp 113-120, 2021
特集２
ディサースリアの治療の重要論文を読む：治療の時代
翻訳
パーキンソン病の音声言語治療：集中的治療に関わる効果と長期的効果の検討
Speech Therapy in Parkinson’s Disease： A Study of the Efficacy and Long Term Effects of Intensive Treatment
Sandra J. Robertson
Manchester Polytechnic
Fay Thomson
National Hospitals’ College of Speech Sciences London
(British Journal of Disorders of Communication，19：213-224，l984)
訳：大石如香
新潟医療福祉大学リハビリテーション学部言語聴覚学科
要旨 パーキンソン病患者における集中的音声言語治療に関わる治療効果と長期効果を評価するための研究を行った．22名の患者が研究に参加し，最終的に 18 名が完了した．12名の患者を無作為に治療群に割り当て，２週間の集中的音声言語治療プログラムに参加させた．10 名の患者を無作為に対照群に割り当て，治療を行わなかった．対照群の患者６名と治療群の患者 12 名全員が追跡評価に協力した．パーキンソン病に起因する発話・音声障害を有する患者に対して，集中的音声言語治療は有用であり，音声言語治療の効果は少なくとも３カ月間維持できると結論づけられた．
キーワード：パーキンソン病，治療，評価