Japan Journal of Clinical Research in Dysarthria Vol. 9 No. 1 pp 114-117, 2019
特集２ ディサースリアの治療の重要論文を読む：黎明期
翻訳 発声，呼吸，嚥下機能の麻痺に対する治療手技
A Method of Therapy for Paralytic Conditions of the Mechanisms of Phonation, Respiration and Glutination
Emil Froeschels, Shulamith Kastein, Deso A. Weiss
（Journal of Speech and Hearing Disorders. 20：365-370, 1955.）
訳：南都智紀
兵庫医科大学病院リハビリテーション部
本論文では，軟口蓋麻痺のある患者のために，Froeschelsによって初めて紹介された治療手技であるプッシングエクササイズに関して検討する．Weiss は後にこの治療テクニックを反回神経麻痺（声帯の外転および内転麻痺）患者に適用した．一方，Kastein は発声，呼吸，嚥下（glutination）機能を含めて，中枢神経系のさまざまな疾患がある患者の要請に応じるために本治療技法を発展させ，一部修正した．