Japan Journal of Clinical Research in Dysarthria Vol. 15 No. 1 pp 50-58, 2025

特集1

高齢者モデルにおける摂食嚥下リハビリテーション

総説

脳卒中関連サルコペニア(stroke-related sarcopenia:SRS)
野添匡史
兵庫医科大学 リハビリテーション学部

要旨 
サルコペニアは骨格筋量減少と機能障害を特徴とし,脳卒中においてもしばしば併発する.脳卒中関連サルコペニアは機能予後やADL低下,再発・再入院,嚥下障害など多面的にアウトカムへ負の影響を及ぼすことが報告されている.標準的な手法での診断が行われるものの,運動麻痺や認知機能障害により筋力・機能評価が困難な場合も多く,下腿周囲長や側頭筋厚など簡便な評価法の活用が進んでいる.原因は低栄養,不活動,運動麻痺や炎症など多因子であり,入院中の医原性要因も重要である.治療は栄養管理と身体活動促進が基本で,エネルギー摂取の確保や臥床時間の短縮,ADL向上が中心となる.電気刺激療法などの有効性も期待されており,今後の診断・介入の標準化が望まれる.
キーワード 脳卒中,サルコペニア,評価

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