「第3の万能細胞」として期待される『Muse細胞』の製品化を進める生命科学インスティテュートは9月3日にMuse細胞を脳梗塞患者に投与する治験を始めると発表した。脳梗塞で麻痺を起こしたラットの実験では、Muse細胞を投与してから3カ月後に歩けるようになったという。治験は、9月半ばから東北大学病院で始まり、脳梗塞で麻痺などが出ている患者35名を対象に安全性や有効性を確かめるとしている。すでに急性心筋梗塞の治験が1月からスタートしており、今回は2つめの治験として脳梗塞治療を対象とする。
研究代表の東北大の冨永悌二教授は「脳梗塞の後遺症は生活の質を落とす原因だが、ミューズ細胞で介助不要な状況に改善できる可能性がある」と語った。