Japan Journal of Clinical Research in Dysarthria Vol. 15 No. 1 pp 75-81, 2025
特集1
高齢者モデルにおける摂食嚥下リハビリテーション
総説
加齢に伴うサルコペニア・フレイル予防のための地域での役割 ーオーラルフレイル対策を中心にー
林 駿 1),中藤真一 2)
1)富山市立富山市民病院 リハビリテーション科
2)あさひ総合病院 整形外科
要旨
サルコペニア・フレイル予防の軸には食と口腔機能があり,口腔機能低下に対し早期から警鐘を鳴らすためオーラルフレイルの概念がつくられた.オーラルフレイルは新規のサルコペニア発症,要介護認定,死亡リスクが有意に上昇することから,口腔機能への介入は身体機能と共に必要な対策である.著者らが実施した口腔機能低下予防教室の結果,身体機能がおおむね保たれている地域在住高齢者でも嚥下機能は軽度に低下しており,言語聴覚士の専門性が発揮できると考えられた.誤嚥性肺炎などにより入院すると元の状態に戻るのは困難である.そのため可逆性のある段階で地域一丸となった支援・介入が必要であり言語聴覚士も発想を転換した積極的な参入が求められる.
キーワード オーラルフレイル,予防教室,口腔機能,嚥下機能,通いの場

