Japan Journal of Clinical Research in Dysarthria Vol. 15 No. 1 pp 143-150, 2025
特集2
地域包括ケア時代の言語聴覚士の職能性
総説
地域における高次脳機能障害のある人を支える
香月 靜,岩佐香菜美,坂井道子
言語生活サポートセンター
要旨
地域包括ケア時代において,言語聴覚士は医療・福祉をつなぐ専門職として,就労に向かうための架け橋として,失語症を含む高次脳機能障害者の地域生活を支える重要な役割を担う.本稿では,言語生活サポートセンターにおける自立訓練(機能訓練)の実践を通じて,失語症者の社会復帰に向けた支援の意義を考察した.生活上の困難に即した課題抽出,情報通信技術(ICT)活用,関係機関との連携,グループ訓練による社会性や内言語の活性化など,多面的な支援の臨床的価値を示す.症例を通じて,退院後の地域生活における課題と変化に寄り添いながら,言語聴覚士が果たす支援の意義と可能性を明らかにした.
キーワード 言語聴覚士,高次脳機能障害,失語症,自立訓練(機能訓練),情報通信技術(ICT)活用,社会復帰支援,地域生活支援,多職種連携,グループ訓練

