Japan Journal of Clinical Research in Dysarthria Vol. 5 No. 1 pp 14-19,2015


─総 説─

論文の構成と各セクションの書き方

山本敏之

要旨:論文の作成では,文法的な誤り,学術論文としてふさわしくない表現や構成を避けることが基本である.原著論文は,「はじめに」「方法」「結果」「考察」で構成し,はじめに研究目的を述べ,それを証明するのに適切な方法を示し,得られた結果の妥当性と重要性を論理的に考察する.症例報告は,既報告では知られていない重要な事実や新しい事実を報告することを目的に,症例の情報を過不足なく提示し,既報告との相違点と類似点を明確にして考察する.適切に作成された図表は,読者の内容理解の補助として有用である.論文完成までには原稿の推敲を繰り返し,記述内容や統計方法に誤りがないかを共著者と協議する.

キーワード:論文構成,原著論文,症例報告,図表作成

国立精神・神経医療研究センター病院神経内科
受稿日:2015年9月30日 受理日:2015年9月30日