Japan Journal of Clinical Research in Dysarthria Vol. 4 No. 1 pp 31-37,2014


─総 説─
(特集 パーキンソン病を極める)

パーキンソン病に伴うディサースリアの訓練・治療

西尾正輝

要旨:パーキンソン病(以下,PD)に伴うディサースリアや音声障害に対する行動的・機器的訓練・治療に対しては,かつては否定的な見解が支配的であった.しかし,1980年代に入ってからその有効性を裏づける報告が増加し,今日ではPDに伴うディサースリアに対する言語訓練・治療がある程度有効であると結論づける研究者は少なくないが,十分なエビデンスが裏づけられる段階には至っていないとするメタアナリシス研究も報告されている.本稿では,臨床的有効性がある程度認められているPDならびにパーキンソニズムに伴う運動低下性ディサースリアに対する言語訓練手技について解説する.

キーワード:パーキンソン病,ディサースリア,音声言語治療,ペーシングボード,リー・シルバーマンの音声治療

新潟医療福祉大学医療技術学部言語聴覚学科

受稿日:2014年9月9日 受理日:2014年9月12日